断面積・長さと抵抗の関係
2013.12.24
カテゴリ:理科用語
断面積・長さと抵抗の関係
- 皆さんこんばんは。オフィス・宮島です。今回は「導体の長さ・断面積と抵抗の関係」について解説いたします。昨日のブログで、物質には導体・半導体・不導体(絶縁体)の3つがある…といいました。しかし、銅や銀といった「導体」もほんのわずか抵抗を持っています。では、この導体がものすごく長くなったときはどうなるのでしょうか?
断面積が一定の場合
- たとえば、断面積が10平方センチメートルで全長20cmの銅線と全長200mの銅線があったとします。この場合、抵抗はいったいどれくらいになるでしょうか?この時の銅線の抵抗を求めると…
20cmの場合
R=(1.69×10e-8[Ω・m]×20e-2[m]) / 10×10e-4[m2]
=3.38×10e-6[Ω]
200mの場合
R=(1.69×10e-8[Ω・m]×200[m]) / 10×10e-4[m2]
=3.38×10e-3[Ω]
- このように長くなればなるほど抵抗が大きくなっていることがわかります。
長さが一定の場合
- 今度は、長さが10メートルで断面積が1平方センチメートルの銅線と断面積が5平方センチメートルの銅線があったとします。この場合、抵抗はいったいどれくらいになるでしょうか?
1平方センチメートルの場合
R=(1.69×10e-8[Ω・m]×10[m]) / 1×10e-4[m2]
=1.69×10e-3[Ω]
200mの場合
R=(1.69×10e-8[Ω・m]×10[m]) / 5×10e-4[m2]
=3.38×10e-4[Ω]
- 上のことより、断面積が大きくなるほど抵抗が小さくなるということがわかります。
- これらをまとめると、このようになります。
抵抗は導線の長さに比例し断面積に反比例する、
すなわちR∝l かつ R∝1/A であるから
R=ρ・l / Aとなる。
R:抵抗
l :導体の長さ
A:導体の断面積
ρ:導体の抵抗率
(断面積1平方メートル・長さ1mの時の抵抗)
わかったかな?
本日はここまでといたします。ご清聴ありがとうございました。