電流計・電圧計のつなぎ方
2013.12.19
カテゴリ:理科用語
電流計・電圧計のつなぎ方
- 皆さんこんばんは。オフィス・宮島です。今回は「電圧計・電流計のつなぎ方」について解説いたします。まずはこの図をご覧ください。
- この図をご覧になってもらえばわかりますが、電圧計は抵抗に並列に接続し、電流計は回路内に接続しています。では、なぜこのように接続するのでしょうか?
電圧計・電流計をこのように接続する理由
電圧計の場合
- 電圧計の内部はこのようになっています。
- 上の図に示すように、計器本体と倍率器と呼ばれる抵抗が直列に接続されています。これによって、計器本体の測定範囲の数倍から数十倍に広げています。たとえば、計器本体を100mV、内部抵抗を500Ω、電圧計の最大目盛りを300Vとすると、倍率器の抵抗はこのようになります。
Rm=(10/0.1-1)×500=49500Ω=49.5kΩ
- 非常に内部抵抗が大きいため、直列に接続すると電流がたくさん流れて設定した範囲以上に電圧がかかってしまい、電圧計を破壊してしまいます。ですから、ほんの少しだけ電圧計に電流を流すために並列に接続するわけです。
電流計の場合
- 電流計の内部はこのようになっています。
- 上の図に示すように、計器本体と分流器と呼ばれる抵抗が並列に接続されています。これによって、計器本体の測定範囲の数倍から数十倍に広げています。たとえば、計器本体を1mA、内部抵抗を50Ω、電圧計の最大目盛りを50mAとすると、分流器の抵抗はこのようになります。
Rs=50/((0.05/0.001)-1)=1.02Ω
- 非常に内部抵抗が小さいため、並列に接続すると電源電圧と同じ電圧が電流計にかかります。ゆえに電流がたくさん流れて設定した範囲以上に電流が流れてしまい、電流計を破壊してしまいます。ですから、ほんの少しだけ電流計に電圧をかけるために直列に接続するわけです。
本日はここまでといたします。ご清聴ありがとうございました。