ラーメンのスープは化学物質?

ラーメンのスープは化学物質?

  • 皆さんこんばんは。オフィス・宮島です。本日のテーマは昨日のテーマの延長線上にあるものです。題して「ラーメンのスープは化学物質?」です。
  • この記事は小学館が発行している雑誌・SAPIO(サピオ)10月号に載っているものです。では、その話を紹介します。

人気ラーメン店 客が知らない「スープの中身」

麺をゆで釜に入れる。と同時にどんぶりを手にして、醤油スープを大匙(おおさじ)1杯入れると、続けて缶をパッパッパッと3回、白い粉のようなものを入れた。

寸胴(ずんどう)のスープを入れて撹拌(かくはん)し、湯切りされた麺が放り込まれる。チャーシュー、海苔などが乗せられて、カウンターに運ばれてきた。

神奈川県に本店がある人気ラーメンチェーン店『くじら軒』の八重洲(やえす)店。行列ができるほどの人気だ。(中略)

白い粉は化学調味料で、ほとんどの店で使っている。逆に「無化調(化学調味料を使わない)」のラーメン店がそれをそれをウリにしているケースがある。くじら軒の店主・田村光儀氏はこんな発言をしている。

「『ハイミー※』と味の素を50:50の割合で穴のあいた缶に入れ、どんぶりにパッパッパッと3振り入れてやります。入れるのと入れないのとじゃ、味が全然違うんだよね。塩カドがとれてまろやかになる。(中略)
「うちは多くないほうだと思うし、使っていることも隠していません。同じ味を自然の素材だけで出したら、ものすごいコストがかかってしまいます。実際に入れることによっておいしくなるから、悪くないことではないと思います」

同店のように”隠し味”に使うのならわかるが、とてもその域ではない使い方をしている店もある。都内の有名ラーメン店の元従業員で、現在はたこ焼き店を経営する人物が明かす。

「以前いた店では、鶏がらなどを煮込んだスープに大量の『味の素』と『ハイミー』を入れていた。ちょっと入れるというものではない。お玉でどっさり入れて味を調え、さらに出来上がる直前にどんぶりにも入れていた」

ここまで来ると、ラーメンの「うまみ」は化学調味料だけかもしれない。(以下略)

※味の素社が開発したうまみだし

  • ラーメンが「国民食」となり、多くの人に受け入れられていますが、その味の正体が『味の素』や『ハイミー』といった化学調味料であるのは、ちょっと寂しいような気がします。

豚骨スープはこのように作る

  • 一風堂やいちい(新潟県長岡市にある有名なラーメン屋)などで取り扱っている「豚骨ラーメン」というものがあります。濃厚な白濁スープがクセになる…ということで、人気が出ています。

豚骨ラーメン

  • しかし、この「豚骨スープ」というのを作るのに莫大なコストがかかります。あと、匂いが強烈なため、近隣住民への臭気の管理やガラの処理といった「後処理」も必要になります。そこで、激安チェーン店では、コストを抑えるために濃縮スープを使ったり、添加物を使って化学的に合成したスープを使用しています。
  • 添加物に詳しい食品ジャーナリスト・安部司氏によると、「豚骨スープは豚骨を使わなくても作ることができる」そうです。
  • 具体的な作り方はというと…
  1. 食塩、化学調味料(グルタミン酸ナトリウム・5'-リボヌクレオチドナトリウム)、たんぱく加水分解物を投入する。
    ※食塩・化学調味料・たんぱく加水分解物の3種類は外食業界で「黄金トリオ」と呼ばれている。

  2. 次に「ポークエキス」や「チキンエキス」や香辛料を加える。ポークエキスやチキンエキスは煮出したものではなく、肉を取り出した残りを酵素分解した工業製品である。

  3. 塩味を和らげる「甘草エキス」、後味を改善する「クエン酸」、とろみをつける「増粘多糖類」等を投入する。

  4. 最後に白く濁らせまろやかさを出す「スキムミルク」を入れて混ぜる。

  5. 1~4の行程で出来上がった粉にお湯を注いで溶かすと豚骨スープができる。
  • 安部氏によると、「黄金トリオ」をベースにエキスの量を調整することで”あっさりした豚骨スープ”や”濃厚な豚骨スープ”を作ることができるとのこと。
  • 「低価格で提供できる」とことには必ず何か理由がある、ということを教えてくれる記事でした。

ちょっと本編よりずれたような気がしますが、本日はここまでといたします。

ご清聴ありがとうございました。

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