深海で働く水の力

深海で働く水の力

  • 皆さんこんばんは。オフィス・宮島です。本日は前回の「大気圧と水圧」に続き、深海で働く水の力について解説したいと思います。
  • 皆さん、こんな写真を見たことはないでしょうか?

水深によって変形の度合いが違う

  • なぜカップヌードルのカップがこのように変形するのかを水圧の定義から追いかけてみましょう。

水圧の定義

  • 水圧はこのようにして求めます。
    底面積がS[cm2]のコップに高さh[cm]まで水を入れます。そうすると、水の高さに比例して重さが大きくなってゆくことがわかります。

水圧の定義

  • この時の水圧はこのように計算いたします。

水の重さ=
水の比重1[g/cm3]×底面積S[cm2]×コップの水の高さh[cm]
となり、

圧力の定義より
圧力=水の重さ÷コップの底面積であるから
=S × h[gw] ÷ S[cm2]
= h[gw/cm2]となる

※[gw]はグラム重という重さを表す単位です。

  • これより、水圧はコップに入れた水の高さと等しいということがわかります。たとえば、コップの水の高さが10cmの時の水圧は10gwとなり、コップの水の高さが10mの場合は10m=1000cm=1000gwとなり、ほぼ1気圧となります。

カップが縮んだ理由は?

  • では冒頭に触れた深海でのカップヌードルのカップが写真のようになったのかというと…
  • 水深1000メートルでは、1000m=100000cm=100000gwとなり、カップの全方向に10気圧(10キログラム)がかかります。さらに、水深6500メートルでは、6500m=650000cm=650000gwとなり、カップの全方向に65気圧(65キログラム)がかかります。そのため、発泡スチロールの中にある細かい空気がすべて外に出て行ってしまい発泡スチロールが縮んでゆくのです。
  • このことより、水にも重さがあり、水の深さに応じて圧力が変化するということがわかると思います。これが「水圧」なのです。わかったかな?

本日はここまでといたします。ご清聴ありがとうございました。

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